- 2019.06.01
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会員の皆様へ: セミナー「個人の資産運用入門」を開催しました。
会員の皆様へ:
セミナー「個人の資産運用入門」を開催しました。
5月29日(水)にエキスパートオフィス会員向け無料セミナーを実施しました。
エキスパートオフィスセミナーでは、会員の皆様のビジネスに役立つセミナーを企画しておりますが、今回は、エキスパートオフィス会員の皆様及び従業員の皆様が、一度は考えておくことが望ましいテーマであります「資産運用」につきまして、大和証券のラップコンサルティング部吉田喜仁副部長様にお話を伺いました。
皆様の中でご賛同いただける方も多いと思いますが、将来に備えて蓄財が必要で、資産運用を考えたいと「何となく」思っていても、備えとしての資産がいくら必要で、資産運用と言っても、何をすればいいかがわからず、そのままにしている、ということが多いのではないでしょうか。
今60歳の方は、90歳まで生きる割合が46.4%、95歳までが25.3%、100歳まで生きる割合は8.8%だそうです(2015年推計)。そして2015年には65歳1名に対して20歳から64歳の人口が1.2名になるのだそうです。今後増々、年金受給環境が厳しさを増すことが予想されます。
長生きするという事は、それだけ医療費もかかるということで、そういうことも加味して、「老後にゆとりのある生活」を送るために必要な費用の基準は夫婦で月額約35万円だそうです。厚生年金は通常その6割程度しかカバーをしてくれません。つまり月々13万円近く不足します。
他方、日本は量的緩和政策の実施で10年の国債金利でもマイナスの状況です。つまり、預金に金利はつきません。そして、現状の労働力不足が続くと、インフレは進行します。仮に年率2%のインフレがあると、30年後にお金の価値は半減します。しかし、今の仕組みでは、年金支給額は物価上昇に見合うだけの増加はしないそうです。
仮定として65歳で3500万円の貯蓄があったとすると、厚生年金の不足分をこの貯蓄で賄うと87歳で貯蓄は底をつくそうです。100歳までこれを持たせるためには年率3%の利回りが必要となるそうです。
車の買い替え、住宅の買替え・建替え・修繕、子供の教育資金、家族旅行等、お金のかかることは多いですが、大まかに、いつ頃いくら資金が必要か、という人生設計も大事です。この様に、資金の入りと出を考え、その上で老後のゆとりある生活を確保するために、どのような資産運用計画を立てるべきかについては、専門家に相談することは、大切だと言えますね。
資産運用の商品については、日本債権、外国債券、日本株式、外国株式、日本不動産投信、外国不動産投信、商品、と大きく種類分けができますが、どの種類の商品が、ある年に一番運用成績がよくなるかの予想を常にあてることはプロでも不可能だそうです。
そこで、「年金基金」を運用している機関投資家は上記の種類の商品に「分散投資」をすることで、長期運用をする中で、大きな損をするリスクを回避しながら、最大のリターンを得る方法を採っているそうです。
そして、年金運用で採用されている「国際分散投資」の手法を採用し、個人向けに作られたものがあり、これが「ファンドラップ」と呼ばれるものだそうです。そして、ここ数年、このファンドラップは日本で大きく残高を伸ばしています。
30年前の1989年3月には、世界の時価総額ランキングで日本企業はトップ30で21社あったそうです。30年後の現在、日本企業の時価総額のトップはトヨタで38位だそうです。誠に残念な話ですが、国際的に分散して投資することの重要性を物語っているということだと思います。
大和証券では、自分の資産運用計画に合った、リスクリターンのファンドラップを相談して作り上げてくれるそうで、そのファンドラップに投資を決めると、あとは専門家が個別の商品を売買し、運用をしてもらえます。同様の商品は他の証券会社でも用意しているそうですが、運用の方法は、証券会社により違いますので、よく話を聞いて納得のいくものを選ぶといいと思います。
最後に、相続の話をして頂きました。2017年に相続税の基礎控除が大きく減り、相続税の支払い義務が発生する確率が大きくなりました。特に首都圏に不動産を所有していると、昨今の不動産の値上がりで相続税が発生する可能性はさらに大きくなります。
相続税で問題なのは、ご親族がお亡くなりになると10か月以内に相続税の申告と納付をしないといけないということだそうです。その時に慌てていると、家族間の争議の元になります。そこで、事前に備えておくことが重要になります。
生前贈与の利用等、事前準備をしっかりしておけば相続税自体を大幅に減らすことも可能だそうです。そして、納税が発生する場合、唯一の資産が不動産しかなく、直ぐに現金化できる資産がないと納税に困る事態が発生します。そういう場合に備えて、生命保険を納税原資とする方法があります。また、ファンドラップも運用者がなくなると自動的に現金化する仕組みだそうで、この点でも考慮の価値がありそうです。
エキスパートオフィスの会員の皆様も、検討を始めては如何でしょうか。投資というと博打のイメージがありますが、折角の貯金も減価するリスクがある現在、リスクを嫌う年金運用の現場で使われている手法を検討することは理にかなっているのではないでしょうか。
会員の皆様の中で、講師の吉田氏、または当日いらっしゃいました担当の宝亀氏と相談されたい方がおられましたら、ご紹介申し上げますので、エキスパートオフィス受付までお問い合わせください。
今後ともエキスパートオフィスでは各界のエキスパートをお招きし、会員の皆様の日々の業務に役立つセミナーを開催して参ります。この様なテーマを取り上げて欲しいという事がございましたら、是非ご連絡ください。
日総ビルディング株式会社
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