会員の皆様へ：セミナー「間違いの少ない面接方法」を開催しました。

会員の皆様へ：
セミナー「間違いの少ない面接方法」を開催しました。

6月26日（水）にエキスパートオフィス会員向け無料セミナーを実施しました。

エキスパートオフィスセミナーでは、会員の皆様のビジネスに役立つセミナーを企画しております。今回は、エキスパートオフィス新橋の会員でいらっしゃいます、株式会社アメージング・ジャパン代表取締役（共同代表）の藤谷ひとみ様に「間違いの少ない面接方法」というテーマで講演をお願いしました。

採用の判断を「自己流」、もしくは「感覚」で行なっていらっしゃる方は多いのではないでしょうか？会社にとって人材は最も大切な資産です。事業をするにあたって、これほど重要な経営判断を「頑張ってくれそう」という希望的観測に大きく頼っているとしたら、そこには大きなリスクがあるかもしれません。

藤谷様は、J.P.モルガンや、英系・米系プライベートエクイティ業界、日興証券（現SMBC 日興証券）等、日系・外資系金融機関で長年、人事・総務・PR/IR等管理部門の統括をされてこられました。そしてその後、同じく外資系投資銀行出身のご友人と共同で会社を設立され、現在は、持続可能な地方創生を目指してグローバルな視点から、人材戦略を含む経営アドバイス、専門的知識・ノウハウの提供、人材紹介・育成ビジネスを展開しておられます。

金融業界、特に投資銀行や証券会社は、「優秀な人材が活躍する」業界ですので、いかに戦力となる人材を獲得し、教育し、活躍させるかが企業の生命線であると思います。そして、グローバルに人材を管理する外資系企業の人事部において、新卒採用・中途採用・研修・障がい者雇用を含むダイバーシティ戦略等、企業の人材戦略やニーズに合わせて実践してこられた経験やノウハウをもとに、非常に示唆に富み、また実践で使える話をして頂きました。

人材を確保するにあたって、採用面接で「やる気」、「コミュニケーション能力」、「迅速な処理能力」など様々な基準で精査し、複数名の面接官を使って総合的に判断したはずなのに、面接で「高評価」だった応募者が実際に入社すると「業績が上がらない」というご経験をお持ちの方は多いのではないかと思います。

米国では1970年代より、この問題に取り組むために「コンピテンシーモデル」という評価方法が実証的に研究されてきたそうです。当時、米国務省で外交官採用がうまくいかないということで、ハーバード大学の研究チームによって「コンピテンシーモデル」が開発され、民間企業が導入を始めたということです。

ご興味のある方は藤谷様にご相談頂くとして、簡単に言うと、成績を上げて模範となる社内の人材の行動特性を研究し、それを参考に人材を選んでいくという事だそうです。

そして、面接で応募者の行動特性をどうやって掘り下げ、見抜くか？という事ですが、ここにテクニックがあるそうです。行動特性を知りたいわけですから、その人の信条や業務に対する姿勢を聞くのではなく、過去の職歴での実体験やその人が実際に採った行動を聞き出すような質問をし、その回答を評価することが肝要だそうです。

また、質問の仕方だけでなく、質問に対する応募者の回答も、その実体験にどれだけ本人が関与していたものか？話を盛っていないかについて、それを判断するために使える枠組みがあるそうです。実際に、セミナーで例を挙げて説明頂きました。

他にもいろいろと示唆に富む話を頂きました。例えば、面接官はたとえ相手が学生であっても、応募者に対してプロフェッショナルに接し礼を尽くす事。なぜなら、その応募者は将来の同僚、取引先、或いは競争相手になる可能性があるからです。実際の例として、ある飲食店のチェーン展開をしている会社に応募した友人が、その会社の人事担当の対応が非常に良くなかったため、そのチェーン店に対するイメージを悪くし、以降その店を使わなくなり、また友人にも薦めなくなったと。
面接という一点だけでも、ある意味「科学であり芸術である」という印象を強く受けました。今回は、面接の話でしたが、人事の奥深さをこの短い講演の時間の中でも、すごく感じることができました。そして、人事には、これ以外に社員の業績評価、人材育成等多くの側面があり、企業としてもっと人事について学ばなければいけないという気持ちになりました。

藤谷様には、人事に関するテーマで、またご講演を頂きたいと思っております。今回受講された皆様にも、ご賛同頂きました。