バーチャルオフィスとレンタルオフィスの違いは?失敗しない料金とサービス比較
スタートアップの企業やフリーランスの間では、
ビルのワンフロア全てを借りなくとも、各自業者が提供する一等地にあるレンタルオフィスで、
必要な人数分だけスペースを借り、事務所機能や作業場所を確保できるオフィスの需要が高まってきております。
しかし、類似のオフィス形態がいくつかあるのはご存知でしょうか。
それぞれの特徴を知って、有効に使い分けたいものです。
そこで今回は、レンタルオフィスと比較されやすいバーチャルオフィスについて、
レンタルオフィスとの違いやおすすめの使い方、選び方のポイントをまとめました。
レンタルオフィスとバーチャルオフィスの違いは?
レンタルオフィスとバーチャルオフィスは、
どちらもオフィススペースを借りることができるサービスですが、形態や機能が異なります。
レンタルオフィスとは?
レンタルオフィスは、運営会社が提供するビルワンフロアを小分けにされている個室やブース席をオフィスとして借りることができるものです。
運営会社によってはオフィススペースに必要なデスク、椅子などの家具や備品・インターネット・Wi-Fi等の通信設備などがあらかじめ備えられているため、
自分で用意する必要はありません。
運営会社との契約が成立すればすぐにオフィス機能として使用することが可能です。
そのため、一般オフィスでは通常入居までに2~3か月かかりますが、レンタルオフィスは最短即日~1週間で入居することができ、
すぐにオフィス内で仕事に取り掛かることが可能です。
バーチャルオフィスとは?
バーチャルオフィスは、事務所としての場所を物理的に借りるのではなく、
オフィスに入居せず、仕事に必要な住所や電話番号などを借りられるサービスです。
レンタルオフィスとの最も大きな違いは、実際にオフィス機能として物理的なスペースを利用するのかしないのかという点です。
バーチャルオフィスは、スペースではなく、あくまで企業の「住所」をオフィスビルに置かせてもらうサービスです。
レンタルオフィスとバーチャルオフィスはこうして使い分ける!
具体的にレンタルオフィスとバーチャルオフィスはどのような人におすすめのサービスなのでしょうか。
それぞれが持つ機能面の詳細と照らし合わせながら見ていきましょう。
どちらも起業初期で費用を抑えたい方や自宅住所を事業に使いたくない方などに利用されています。
レンタルオフィスは実際の作業場所が欲しい人が使用しているのに対し、バーチャルオフィスは、住所のみ使いたい方に選ばれています。
料金はどれだけ違う?レンタルオフィスとバーチャルオフィスの特徴の違い
●特徴 | ◆バーチャルオフィス | ▲レンタルオフィス |
●大きな違い | ◆住所を借りる(事務所なし) | ▲事務所を借りる |
●費用 | ◆毎月数千円~4万円程度。 | ▲毎月5万円~15万円。 |
◆※初期費用の有無、オプション機能の料金などは会社により異なる。 | ▲※個室の場合は最低5万~。初期費用の有無、オプション機能の料金などは会社により異なる。 | |
●金融機関からの信用性 | ◆信用性は低い。※銀行口座を作れないことがある。 | ▲バーチャルオフィスに比べると信用性が高い。 |
レンタルオフィスとバーチャルオフィスはともに、スタートアップ時の企業や起業家などで、費用を抑えながら、信用性の高い一等地の住所を会社の住所として使用したい方に利用されています。
対外的なステータスの高さを考え、会社の住所を都心の一等地に置きたいと考える人は少なくありません。
しかし、実際に一等地のテナントスペースを借りようとすると、多大な費用がかかってしまいます。
その点、レンタルオフィスやバーチャルオフィスなら、費用を抑えつつ、一等地の住所を会社の住所として使用することができます。
少しでもスペースが必要な人はレンタルオフィスを、個人のスペースは全く必要ない方はバーチャルオフィスを利用すると良いでしょう。
費用の違いは?
住所のみを借りるバーチャルオフィスと比べて、実際にオフィスを借りるということからレンタルオフィスの方が初期費用や月額費用は高くなります。
バーチャルオフィスにかかる費用は月額数千円程度が多く、
月々のオフィスの利用料を負担する必要があるレンタルオフィスと比べて手軽に利用できるといえます。
エキスパートオフィスのバーチャルオフィスでは月額8,000円~となります。
一方、レンタルオフィスは物件の賃貸契約を結ぶのと同義なので、初期費用は保証金も含めると数十万円はかかります。
月々の利用料も自分だけのデスクや個室を確保する場合は5万円~15万円/1人となることもあります。
⇒エキスパートオフィスのバーチャルオフィスの料金表はこちら。
金融機関からの信用性の違い
バーチャルオフィスは事業所としての実態がないことから、
レンタルオフィスに比べて金融機関からの信用が得られないことがあります。
具体的には特定の銀行での法人の口座開設がしにくいことが挙げられます。
例えば、城南信用金庫(神田支店)では、バーチャルオフィスでの法人口座の申し込みが不可であることに対し、
レンタルオフィスでは個別のブースがある環境であれば申し込み可能といった違いがありました。
このように金融機関からの信用性の違いがあることからバーチャルオフィスを利用し法人口座を開設する場合は審査を行ってくれる金融機関を探して申込をする必要があります。
オフィスを選ぶときのポイント
まずは、行う事業に許認可が必要かどうかを確認するのが大事です。
なぜなら事務所としての実態のないバーチャルオフィスでは取得できない許認可があるからです。
許認可とは、特定の事業をおこなうために必要な行政機関から得る許可や認可などのことです。
許認可が必要な事業は、警備業、自動車運転代行業、中古品販売業、宅地建物取引業、労働者派遣業・人材紹介業などがあります。
例えば、宅地建物取引業の場合、社会的に事務所として独立した形態であることが条件とされているため、バーチャルオフィスで許可を得ることはできません。
実際にレンタルオフィスを借りていることを証明するためにお客様から「お部屋の平米数を書いたフロアプランをください。」と言われることがあります。
参考:東京都都市整備局(http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/sinsei/takken_menkyo.pdf)
そのため、許認可が必要かどうか、
その許認可はバーチャルオフィスもしくはレンタルオフィスで取得ができるのかを確認するのが良いといえるでしょう。
レンタルオフィスとバーチャルオフィスのサービスの違いは?
サービス内容と違い | バーチャルオフィス | レンタルオフィス |
受付の来客対応 |
〇 |
|
郵便転送サービス | 転送のため手元に届くのが数日遅れる | オフィスへ送られる。 |
電話秘書サービス | 〇 | |
ラウンジサービス | △(追加料金が発生することがある) | 〇 |
法人登記 | 基本的にはあるが登記できない場合もあるので注意 | |
貸し会議室の利用 | 〇 | |
ブース/個室オフィス | × | 〇 |
交流会 | × | 〇 |
バーチャルオフィスとレンタルオフィスのサービス内容を比較表にしました。
大きな違いはオフィスがあるかないかですが、在宅勤務をされている人の場合に郵便転送をする場合、一旦オフィスに届いてから転送するため、郵送までの時間差ができてしまいます。
業者によって違いがあり即日で郵便転送可能のレンタルオフィス運営会社もあれば、週2回まで等の会社などもあります。
電話や来客対応を受付のプロに任せたい人
レンタルオフィスやバーチャルオフィスでは、
契約すると電話や来客対応、郵便の受け取りや転送などの秘書サービスの代行を依頼できることが多いです。
ひとり起業家や個人事務所の場合、移動中や打合せ中は、電話に出られないことも少なくありません。
今は、メールやチャットなど電話以外の連絡手段も多くあるので、
既存の取引先とはそれらのツールでうまくコミュニケーションを取ることができるかもしれませんが、
ときに一本の電話を取り逃すことで、機会損失になることもあり得ます。
そうしたリスクを防ぐために、電話応対のサービスが有効です。
また、テレアポ営業の受電を拒否するために受付スタッフに「テレアポ営業は受信拒否したい。」とご依頼いただけましたら、
受付スタッフでスクリーニングをすることができ、
ご利用者様のお仕事の邪魔をすることなく大切なお電話だけを受信転送をすることができ仕事の生産性を上げることができるでしょう。
また、バーチャルオフィスではワークスペースは使用しないものの、打合せスペースを借りられることがあります。
オフィスにクライアントを招いて商談を行う場合にも、
しっかりとした会議室に案内され、受付接客のプロが対応してくれることで、信頼度が増すでしょう。
さらに、運営会社によっては、大事な郵便を確実に受け取ってもらえたり、
不要なチラシやDMなどを破棄してもらえたりする場合もあります。
ひとりで会社や事務所を運営する忙しい人にとっては、些末な業務が無くなるのでおすすめです。
このような秘書業務のサポートサービスは、レンタルオフィスでもバーチャルオフィスでも利用できることが多いです。
エキスパートオフィスのご利用者様で来客型の営業をしているお客様から、
「受付の方の接客や高級感のあるオフィススペースでお客様を迎えることで営業転換率が上がったからずっと使い続けたい。」と仰っていただいており、
お客様の信用度を上げる一つのステータスとしてもご利用されております。
このような秘書業務ができる人を1人雇ったとした場合、20万円~30万円の人件費がかかります。
その人件費を無くすことができ受付のプロが対応してくれるので非常にお得なサービスかと思います。
具体的なサポートサービスや料金については、オフィスの運営会社に問い合わせてみましょう。
定期的に会議や商談、打合せを行う人
上記でも触れたように、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを契約すると、
運営会社が提供する会議室や応接スペースを借りられる場合があります。
定期的な会議や、対面での商談や打合せを頻繁に行う必要がある人は、
こうした会議室利用サービスを利用すれば、毎回打ち合わせ場所を探す手間が省けます。
費用も通常の会議室を時間貸しで借りるより割安になるケースが多いので、経費削減にもつながります。
打合せはカフェやレストランで行う人もいるでしょうが、大事な話のときには周りの環境が気になります。
その点、個室の応接スペースを使うことができれば、
静かなところで落ち着いて話ができますし、取引先からの信用度も高まるでしょう。
エキスパートオフィスの貸し会議室は、高級感のあるラウンジに隣接されており、
とても静かで人材紹介やコンサルティング企業などの商談の多い信用力が必要なお客様にはオススメのオフィスです。
レンタルオフィスとバーチャルオフィスのメリット・デメリット
上記のような機能を持つバーチャルオフィスですが、
メリットの他、どのようなデメリットがあるのか、検討する際には整理して把握しておきましょう。
バーチャルオフィスのメリット・デメリットとは?
バーチャルオフィスの最大のメリットはやはり、
コストを最小限に抑えながら、信頼性を高めることができる点です。
実際に、一等地に事業用スペースを借りる資金がなくても、
自宅住所や郊外の住所ではなく、対外的に見栄えの良い住所を、事業所としての所在地とできるのです。
例えば、EC事業者や女性の起業家の方が自宅住所を載せることで実際に家に来てしまうリスクもあります。
しかし、バーチャルオフィスを借りていれば、
名刺やホームページの住所は法人登記されているバーチャルオフィスを契約した場所の住所を使用することが出来るため安心です。
また、秘書サービスを受けられたり、きちんとした会議室や応接スペースを利用できたりすることでも、
事業者としての信頼性を更に確保することができます。
ただし、デメリットとしては、
同じところを利用している他の会社と、住所が重複してしまうという点が挙げられます。
あくまで住所を借りるだけで、実務を行う場所は確保できません。
ワークスペースが必要な場合は、別のサービスを利用しなくてはなりません。
さらに、バーチャルオフィスはオフィス実態が無いので、
登記をする際には、例えば古物商の事業許可が取得できませんので注意しましょう。
宅建業の場合はコワーキングスペースでの開業も出来ませんので注意が必要です。
⇒詳しい情報は全日本不動産協会のこちらのページへ
レンタルオフィスのメリット・デメリットとは
レンタルオフィスのメリット・デメリットは、バーチャルオフィスと重なる部分も多いです。
ただ、レンタルオフィスにしかない最大のメリットとして、あなただけのオフィスを利用できることが挙げられます。
最近では、一人用から大人数で使える部屋まで、幅広い区画サイズのラインナップがあり、
個人利用から大企業のプロジェクトオフィス利用まで幅広い用途で活用することが可能です。
また、執務室スペースがなく、実態のないバーチャルオフィスに比べ、
レンタルオフィスは実際の執務室があるため金融機関からの信用を得やすく、
創業融資を受けるときに印象が良いと一般的にいわれています。
創業融資を受けたい起業家の方は、バーチャルオフィスよりもレンタルオフィスを利用するのをおすすめします。
レンタルオフィスやバーチャルオフィスを選ぶときのポイント
現在は、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを運営する会社も増えており、
サービス内容も異なってきています。
新たに使用したいと考えたときには、以下のポイントを考えて選んでみてください。
立地。最寄り駅から徒歩数分でわかりやすい場所か、ビルグレードは高いか?
まずは、オフィスの所在地から選ぶのが、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを検討する際のポイントのひとつです。
業種によって好まれる場所や、憧れの地名などの観点でピックアップすると良いでしょう。
レンタルオフィスを使用する場合には、自分自身の活動範囲を考えてアクセスの良い場所を選ぶことが大切です。
同じエリアにあるレンタルオフィスでも、駅からの距離は様々。
仕事でよく出張したり、外回りをしたりする場合には、なるべく主要駅の近くにあるレンタルオフィスを選ぶと良いでしょう。
ただし、会議室を利用したり、郵便物を取りに行ったりすることを考えると、自宅からのアクセスも考えておきたいところです。
『職住近接』の観点から考える方も多く家の近くで通勤時間を少なくすることも重要です。
また、会社登記を考えている場合、利用するオフィスによって、登記ができる場合とできない場合があります。
登記の予定がある人は、そもそも登記が可能かどうかも運営会社にしっかり確認しておくようにしましょう。
サービス・機能と費用
実際に契約するときには当然、費用も重要なポイントになります。
比較するときには、必要に応じて、上記でご紹介したような受付や秘書サービスや会議室利用などのサービスが、
そもそも利用できるのかどうかを確認する必要があります。
その上で、それらは基本のプラン内に含まれるのか、オプションで別途費用が発生するのか、
発生するのであればいくらなのかという、実質的な費用の比較も行いましょう。
さらに、レンタルオフィスを利用する場合、ビルのセキュリティ体制や、空調の有無、防音性の高さ、オフィス家具が備え付けか否かなど、
チェックすべきポイントは多岐にわたります。
自分が利用したいサービスをすべて含めたときに、実際に毎月いくらくらいのコストがかかるのか。各社の機能と費用を確認して選ぶようにしましょう。
【まとめ】
レンタルオフィスもバーチャルオフィスも、費用を抑えながら事業所としての住所を持てる、スタートアップ企業や起業家、そして都心に支店を構えたいという方にとって便利なサービスです。
最小限を考えている人にとってはバーチャルオフィスの手軽さも良いですが、仕事の環境を整えるという意味では、「オフィス」としての場所を確保できるレンタルオフィスがおすすめです。また、レンタルオフィスの方が実際の執務室があるため金融機関からの信用を得やすく、創業融資を受けやすいという利点もあります。創業融資を受けたい起業家の方は、バーチャルオフィスよりもレンタルオフィスの利用をおすすめします。
また人材紹介業の方がレンタルオフィスで事業を始める場合は、高級感のあるオフィスがオススメです。人材紹介マガジン様でもこのように書いてあります。
“”
・駅のアクセスの良さ、駅からオフィスへの距離
・オフィスの清潔感、安心感
・面談スペースのプライバシーの保護こちらは事業上重要な数値(応募承諾率や内定数etc)に、少なからず影響を与える要素なので、オフィス家賃に大きな差がないのであれば、事業投資だと考え、納得のいくオフィスを選ぶことをおすすめします。
出典:https://sardine-system.com/media/categories/strategy/p180401
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ユーザーの声:
「駅からわかりやすくて簡単に来ることができた。オフィスの中を見たら清潔で清掃にも力を入れていて高級感があってすごい企業。面接スペースも個室になっているから個人情報や会話も漏れないし恥ずかしくない!」
※エキスパートオフィス新橋で面接を受けたときの感想例です。
高級感は従業員に利益を出している安心感を与えることができます。
エキスパートオフィスをご利用されているお客様で人材紹介業の方も多くいらっしゃいますので、エンドユーザー様への安心感は重要になってきます。
コワーキングスペースで人材紹介業の方がご面談をしていますが、個人情報が聞こえてしまうためあまり印象の良いものでは無いでしょう。
出来れば、個室の貸し会議室を利用する事で安心して面談をすることができるのではないでしょうか。
エキスパートオフィスではレンタルオフィスはもちろんのこと、バーチャルオフィスにももちろん対応しております。
エキスパートオフィスは全てのオフィスが主要駅に近く、地震などの災害対策はもちろんのこと、部外者の侵入を厳しくチェックする万全のセキュリティ体制を採用し、充実のコンシェルジュサービスをご用意しています。
また、会議室や広々としたラウンジスペースをご用意し、専用オフィススペースにはオフィス家具、LAN、IP電話完備で即入居可能です。
オフィスに必要な機能が全て整うプレミアムレンタルオフィスを是非一度ご内覧ください。
エキスパートオフィス代表の本が出ました。オフィス選びにご参考にしてください。